人事制度設計のポイント


いま日本企業で取り入られている人事制度には、下記のとおり、いくつかの制度があります。 人事制度は、各企業の経営の特質を考慮し、等級制度、評価制度、そして処遇制度がそれぞれ統一性を持って設計されなければ、効果的に機能しません。思いつきや他社からの借り物の制度、理念の合致しない流行りの制度をいくら組み合わせても、改革の意味がないのです。あなたの会社の改革は、大丈夫ですか。

個別制度の項目 職能制度 職務制度 役割制度 業績制度
適合する職群・職種 人による能力格差が仕事の上で出る職種
(例:企画職・技術職)
人による能力格差が仕事の上で出ない定型的職種
(例:検査職・運転職)
責任や権限あるいは職務の規模に違いがある職種
(例:管理職・専門職)
(例:営業職・開発職)
人による業績格差が仕事の上で出る職種
(例:営業職・開発職)
等級制度名 職能等級制度 職務等級制度 役割(職責)等級制度 業績等級制度
等級の基準 職能等級基準(職能等級への格付け)と職能基準 職務等級及び職務基準と職務評価基準 役割(職責)等級及ぴ役割基準と役割評価基準 業績等級基準
等級運用 職能審査と昇格基準(職能の見直し) 職務配置と職務異動
(職務の見直し)
役職任用&解任、役職異動、役職定年、役職任期 昇降格基準
目標設定の考え方とタイプ 能力開発型目標管理
構造革新型目標管理
行動管理型目標管理 予算管理型目標管理
成果管理型目標管理
構造革新型目標管理
予算管理型目標管理
成果管理型目標管理
開発型目標管理
評価制度の持ち方 職能基準評定
能力考課を持った人事考課
原則人の評価はせず職務評価
(職務熟練度考課)
職務実績評価
原則、人の評価はせず、役割評価と業績評価 業績評価
出来高基準
評価項目設定の考え方 職能要件や育成型考課要素の設定と賞与考課の組み合わせ 職務遂行要件(能力・負荷・責任要件)実績による賞与考課の組み合わせ 業績項目(最終成果・プロセス成果(最終成果・プロセス成果目標の達成度) 業績項目(最終成果・プロセス成果目標の達成度)
賃金体系の設計のポイント 昇格や標準生計費カーブを参考にしたモデル賃金で設計職能給と(職務十生活手当) 社内における職務の相対的価値と世間相場を参考に設計職務給と生活手当て 社内における役割の相対的価値と業績によるインセンティブがつくように設計
役割給と業績給の組み合わせ
年収条件
インセンティブ条件と昇降給の許容範囲
最低・最高水準と世間水準
成果配分と固定配分
賃金体系の運用のポイント 能力考課を重視して習熱定昇と昇格昇給 定昇なし、あるいは職務熟練度考課をカ嫉して熟練度定昇 実績評価替えあるいは業績スライドの賃金更改 業績洗い替え、業績スライド実績定昇
退職金制度の設計のポイント 職能ポイント制に勤続ポイントの組み合わせ 職務ポイントと勤続ポイントの組み合わせ 役割ポイント制に業績ポイントの組み合わせ 業績等級ポイント制
その他の人事制度 フレックスタイム制裁量労働制 固定勤務制 裁量労働制フリータイム制 裁量労働制フリータイム制